歯列矯正モニターで失敗しないためには？メリット・デメリットや訴訟事例を紹介します

歯列矯正モニターとは

歯列矯正のモニターとは、症例写真を提供したりアンケートや口コミ投稿などに協力する事を指します。モニターになると矯正費用を割引で受けられたり、特典をもらえる場合が多いです。

ワイヤー矯正のモニター募集をしているクリニックは少なく、マウスピース矯正のモニター募集のほうが比較的見つけやすいでしょう。

クリニックがモニターを募集するのには、以下のような理由があります。

モニターを募集する理由

①症例写真を利用するため

クリニックのHPなどで、症例写真や治療実績などを見たことがある方も多いと思います。こういった治療の経過写真を撮影・使用する許可をもらうためにモニターを募集することがあります。

提供した写真は、クリニックのHPやSNS、学会報告、院内で他の患者さんに説明する際の資料などとして利用されることが多いです。

②感想をもらうため

クリニックや矯正治療に対する感想を得るためにモニターを募集することがあります。

感想は、クリニックのHPやSNS、クリニック内の資料などに体験談として掲載されたり、スタッフの技術向上のために活用されます。

③SNSで口コミを投稿してもらうため

SNSでクリニックや治療に関する感想などを投稿してもらうためにモニターとして募集することがあります。

患者さんが自身のアカウント内で投稿することにより、クリニックの認知をより広げることができます。ハッシュタグやメンションの指定があることが多いです。

歯列矯正モニターはどのくらい安くなる？

モニターの条件や特典はクリニックによってさまざま。よくあるパターンとしては下記のようなものが挙げられます。

• 矯正費用の総額が安くなる
• 検査費用やオプション治療が安く受けられる

金額的には、おおよそ5万～25万円分の割引が受けられる可能性があります。ただしこれらはあくまで目安であり、正確な条件や金額などが知りたい場合には、直接クリニックで確認する必要があります。

安さを過剰にアピールしている場合は医療広告ガイドラインに反している場合も

患者さんの誤認を招かぬよう、厚生労働省は医療機関における広告の規制として「医療広告ガイドライン」を公開しています。

医療広告ガイドラインでは「10％割引」や「治療費 400,000円→300,000円」などの安さを過剰にアピールする表現は認められません。

よって、医療広告ガイドラインをきちんと遵守しているクリニックでは、モニターの詳しい条件や金額についてHPに掲載していない場合があります。やたらと値引きを強調している場合には注意が必要かもしれません。

歯列矯正モニターのメリット・デメリット

メリット

通常より安く治療が受けられる

モニター特典として治療費の割引が受けられる場合があります。高い矯正費用がネックになっている人にとっては、最大のメリットと言えますよね。

症例写真の公開や口コミの投稿が嫌でなければ、嬉しい特典です。

治療の詳細な記録が残る

モニターとして治療を受けると、治療経過の写真を通常よりも頻繁に・より細かい部位に分けて撮影する場合があります。

クリニックで定期的に撮影してもらうことで、自分では撮りづらい部分まで毎回同じ条件で記録でき、非常に比較がしやすいです。

モチベーションが保ちやすい

モニターになると「治療のルールを守ろう」という意識が働く人が多いです。

そもそもモニターに採用されるためには、ドクターの指示や通院頻度を守ることなど、クリニックから提示される条件を満たさなければなりません。クリニック側もきちんと症例を集めたいからです。

ですので、そういった条件を守るため、必然的に治療を続けるモチベーションを保ちやすくなります。

また、こまめに通院したり写真を撮って客観的に比較してもらうことでも、ご自身の治療の経過が分かるのでモチベーションが上がります！

デメリット

写真が公開されることがある（顔出しがあることも）

モニターになるには、治療の経過写真をクリニックのHPやSNS、学会報告、院内資料などに掲載することを条件としている場合が多いです。たくさんの人が見れる場所に、自分の写真が公開されることには抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。

使われる写真のほとんどはお口の中の写真ですが、顔写真が掲載されることもあります。

想定外の写真が出てしまって後悔…とならないよう、お口の中だけなのか、口元全体なのか、顔写真も含まれるのかなど、公開される写真の範囲について契約前に必ず確認しましょう。

また、氏名はイニシャルなのか、年齢や性別など個人情報に関する細かい公開条件もきちんと把握してから申し込むことをおすすめします。

症例や実績が少ない場合がある

人気クリニックや実績豊富なクリニックは、モニター割引をしなくても症例や経験が豊富に集まりやすいです。また、腕に自信があるドクターの中には自身が努力して培った技術を安売りすることを嫌う方もいます。

一概には言えませんが、症例や実績が少ないためモニター募集を行っている場合もあります。モニター割引にのみとらわれず、過去の実績も鑑みてクリニック選びをした方が失敗が少ないです。

矯正方法が選べないことがある

モニターの条件はクリニックによって異なるため、すべての矯正方法で募集しているとは限りません。ワイヤー矯正のみまたはマウスピース矯正のみなど、限定されていることも多いです（特にワイヤー矯正よりも、マウスピース矯正のモニター募集のほうが多い傾向）。

また、歯並びによって適している治療方法は異なります。モニター募集している矯正方法では治療できない歯並びであれば、モニターにはなれない可能性があります。

マウスピース矯正では対応できない歯並びなのに、割引だからと無理にマウスピース矯正で治療してしまった場合、思ったような結果が得られずに時間とお金が無駄になってしまうことも。

そんな後悔をしないためには、絶対にモニターで治療を受ける！と決めつけず、まずはご自身が理想とする歯並びになるには、どんな治療方法が適しているかをしっかり診断してもらうことが大切です。

必ずしもお得であるとは限らない

矯正治療費や料金体系などはクリニックによって大きく異なります。また、モニター特典もさまざま。

例えば、「治療費用は割り引いてもらえたけど、検査費用や通院時の調整費用、追加処置などにお金がかかって、結局あまり安くならなかった」というケースもあります。

特典を受けることでどのくらい安くなるのか、さらに治療費の総額はどのくらいになるのかを予め具体的に把握しておくと良いです。

モニター以外で矯正費用の負担を減らす方法

もしできるだけ矯正費用の負担を減らしたいというのであれば、以下のようなコツもあります。

1. 医療費控除を申請する
2. クレジットカード分割払い 
3. デンタルローンを利用する
4. クリニック選びをこだわって費用の負担を減らす
5. 矯正中の努力で治療費を増やさない！

それぞれについて、こちらのコラムで詳しく解説しています。高額だからと治療を諦める前にぜひチェックしてみてくださいね。

関連コラム：歯列矯正は安くなる？矯正費用の負担を減らす方法5選！貯金無しでも始めたい人は必見！

私の場合は歯列矯正にいくらかかる？どんな治療が最適？

ご自身が歯列矯正でいくらかかるのか、どんな治療方法が適しているかを知るには、歯科医師に相談するのが近道！

なぜなら歯の動きは、歯根や歯の周りの骨、アゴや骨格などを総合的に見て、歯科学的な観点で考える必要があるからです。

アットスマイル矯正なら初回相談が0円！さらにアットスマイル矯正には、審美面についても考慮した矯正治療を行うドクターが在籍しています。

「自分は歯列矯正でどう変わる？」「費用や期間はどれくらい？」などのお悩みも、歯科医が回答してくれます。また、全国さまざまなエリアに提携クリニックがあります。

※アットスマイル矯正では、モニター募集は行っておりません。 

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インタビュー・体験談

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• 【歯列矯正 日記】アットスマイル矯正を始めて変わった事

歯列矯正モニターのトラブル事例

歯列矯正のモニターにおいては、返金されるはずだった治療費が支払われないトラブルが発生し「モニター商法」などと言われて話題となったことがあります。

具体的には「治療費が実質に無料になる」といってモニターを募集し、モニターとなった患者さんはローンを組んで初めに治療費を全額支払います。その後、クリニックから毎月モニター報酬として治療費が振り込まれ返金されるというものでした。

しかし、実際はモニター報酬の支払いは途中で止まり、患者さんは実費でローンを返済しなければならなくなったのです。患者側がクリニックを相手取り、集団提訴に発展したケースも。

こうしたトラブルでは、治療費の負担はもちろん、治療が中断されたことで噛み合わせが狂ってしまったなどの健康被害も発生しています。

参考リンク：

• マウスピース矯正事業「早い段階から破綻を認識」　デンタルオフィスＸの関係者証言、録音データから明らかになった自転車操業の実態｜静岡新聞（外部リンク）
• “被害額”は１０億円！？歯科矯正トラブル「無料のはずなのに･･･」【アサデス】｜九州朝日放送（外部リンク）

注意したほうがいいモニター募集

もともとの矯正費用が極端に高く見積もられている

まず、大人の矯正治療費の目安は以下の表が参考になります。

※これらはおおよその目安であり、歯並びや口周りの状況などによって個人差があります。

治療費用は矯正方法以外にも歯並びの状況によって決まるため、個人での判断は難しく、一概にこの表通りではありません。

関連コラム：大人の歯列矯正にかかる費用の目安は？安く済ませるコツはある？分割払いはできる？

しかしながら、明らかに一般的な金額よりも高額な見積もりをされた場合には、一度考え直したほうが良いかもしれません。

「実質無料」「全額返金」

あまりにも特典の規模が大きい場合にも注意する必要があります。

一般向けのモニター特典では、金額的におおよそ5万～25万円分ほど割引であることが多いです。

100万円近い費用を多くの患者ぶん、クリニックがすべて負担するというのはあまり現実的ではありません。

さらに、何らかの理由で途中で治療が継続できなくなった場合、支払った分が実質自分の負担となる可能性も。クリニックがつぶれてしまったなんてことになれば、別のクリニックで更に費用を支払って治療しなければならないかもしれません。

では、モニターに応募するときにはどんな点に気をつけて選んだほうがよいのでしょうか？

モニター応募するときに確認しておきたい5つのポイント

①詳細な応募条件

歯列矯正のモニターになるには、細かく条件が指定されていることがほとんどです。モニター特典の内容だけでなく、症例写真や名前など自分の情報がどこまで公開されるのか、治療方法の詳細や通院頻度なども必ず確認しておくことで、後々の後悔やトラブルを防ぐことにつながります。

また、そもそもの治療方法についてよく理解しておくことが大切です。モニターとして矯正治療を始めたものの、思っていた治療内容や結果にならなかったら、元も子もありません。

価格だけにとらわれずに、ご自身の理想を実現するために最適な方法は何かという視点を忘れないでください。

②クリニックの実績・口コミ

納得のいく治療結果を得るためには、信頼できるクリニック選びが重要。

最近では、クリニックのHPやSNSで症例や口コミ、医院設備などもチェックすることができます。また、マウスピース矯正であればブランドごとに口コミや実績、規模などを公開していることも。

関連コラム：マウスピース矯正21ブランド徹底比較！値段の違いや自分に合うマウスピースの見つけ方もご紹介

症例数や実績が多いということは、様々な歯並びに対応してきており経験が豊富だということです。

経験豊富なドクターであれば、患者さんに適した治療方法や計画をきちんと診断することができたり、もし予定外のトラブルが起きても、過去の経験から予測してリカバリーすることも可能。

逆にこのような情報がないクリニックや矯正ブランドについては、症例数や実績が少ない可能性もあります。

クリニック選びの詳しいポイントや基準について、こちらのコラムにまとめています。モニター応募の前にぜひご確認ください。

関連コラム：矯正歯科はどう選ぶ？良いクリニックの選び方と気を付けるべきポイント

③サポート体制が整っているか

歯列矯正中のトラブルとして、急な痛み、虫歯や歯周病の発生、マウスピースの破損や紛失（マウスピース矯正の場合）などが考えられます。

どれもそのまま放置してしまうと、治療がうまく進まなくなってしまう可能性が高いです。電話やオンラインで相談ができたり、矯正歯科医が常駐している、受付時間が長いなどすぐに対応ができるクリニックを選ぶと◎

④中断した場合などトラブル時の対応

歯列矯正のモニターは、治療を最後まできちんと受けることを条件に募集しています。

万が一、患者さん側の都合で治療を中断したり、指示を守ることができなくてトラブルが起きた場合、通常価格との差額を支払わなければならなくなる可能性もあります。

また、クリニック側の都合で治療が中断した場合の保証についても、事前にしっかり確認しておきましょう。

⑤実際にクリニックで相談してみる

モニターの募集要項はもちろん、自分の歯並びを治すにはどんな治療方法が適切か、正確な治療期間や費用などは実際にクリニックで相談してみないとわかりません。ドクターによる精密な検査と診断が不可欠なのです。

また、実際に足を運ぶことでクリニックの雰囲気やドクター、スタッフの人間性を確認することもできます。

ネットなどの情報だけを鵜吞みにして自己判断で決めてしまうと、モニターになってから後悔することも。分からないことや心配なことは、事前にドクターに質問してみましょう。

具体的にどんな後悔がありえるのか、こちらにまとめています。

関連コラム：歯列矯正やらなきゃよかった…注意すべき後悔事例とは？対策のコツもご紹介

歯列矯正モニターのよくある質問

どんな歯並びが対象？治療範囲は？

歯列矯正のモニター対象になる歯並びは、出っ歯・受け口・デコボコや八重歯・切端咬合・すきっ歯・開咬・過蓋咬合などさまざま。クリニックによっては、歯並びを指定してモニターを募集している場合もありますので確認が必要です。

ただし、そもそも治療の適応とならないケースでは、モニターになることができません。例えば、部分矯正のモニターを募集している場合、重度な出っ歯や噛み合わせの治療が必要な歯並びは適応外となります。

関連コラム：部分矯正で治療できる人・できない人

また、ガミースマイルについては、歯列矯正だけでなく歯ぐきの処置やボトックス注入のモニターであったり、美容外科にて募集していることもあります。まずはご自身のガミースマイルの原因を診断してもらってから、どの治療が適切か選ぶ必要があります。

【あわせて読みたい】ガミースマイルが歯列矯正で治るのはどんな人？美容整形との違いはあるの？

マウスピース矯正でモニターできる？

マウスピース矯正でモニター募集を行っていることはあります。

クリニックで募集している場合もあれば、マウスピース矯正のブランドが募集をしていることもあるので、公式HPやSNSをチェックしてみてください。

ただし、マウスピース矯正での治療が適していない歯並びだと、モニターになれない可能性があります。だからと言って無理にモニターでの治療にこだわってしまうと、満足のいかない結果になる恐れもあるので、ドクターと十分に相談してから慎重に判断しましょう。

【あわせて読みたい】マウスピース矯正ができないケースとは？画像と共に分かりやすくご紹介します

ワイヤー矯正でモニターできる？

ワイヤー矯正でモニター募集を行っていることもありますが、マウスピース矯正よりは少なめの傾向。また、割引率についてもマウスピース矯正よりも少ない場合が多いです（※クリニックによります）。

ワイヤー矯正はほとんどの歯並びに対応できることが大きなメリットです。骨格に大きな問題があって、外科矯正を必要とする場合以外はモニターに慣れる可能性が高いです。

ワイヤー矯正のデメリットやご自身のライフスタイルも考慮した上で応募しましょう。

【あわせて読みたい】マウスピース矯正とワイヤー矯正はどちらが効果的？メリット・デメリットを一覧でご紹介

まとめ

歯列矯正モニターになると、症例写真の利用やアンケートの回答・SNSでの口コミ投稿などを条件に、矯正治療の料金が安くなるなどの特典を受けられます。

メリットの一方でトラブル事例なども発生しているため、目先の料金だけにとらわれず、信頼のできるクリニックで治療を受けることが何より大切。

ご自身の理想を叶えるにはどんな治療が必要なのか、一度専門ドクターに診断してもらうのがオススメです。

アットスマイル矯正では、経験豊富なドクターによる無料カウンセリングを実施していますので、ぜひご活用ください。

※アットスマイル矯正では、モニター募集は行っておりません。 

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関連コラム：歯列矯正は安くなる？矯正費用の負担を減らす方法5選！貯金無しでも始めたい人は必見！

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治療内容：透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。

主なリスクと補足事項：
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る（後戻り）場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1～3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。

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